つながりを作り波を起こす
関係と相互依存は、エコロジーの基本概念です。
「私たちの周りの世界を見ると、私たちは混沌や無秩序に投げ込まれているのではなく、私たちは素晴らしい秩序の、命の壮大な交響曲の一部です。」このように物理学者でディープエコロジストのフリトフ・カプラ (Fritjof Capra) は今号のリサージェンス誌上で述べています。 彼のエッセイは22ページから始まり、科学における現代の発見が、宇宙における私たちの居場所や宇宙とのつながりについての精神的な(必ずしも宗教的ではないですが)考えをどのように模倣し始めているかについての驚くべき議論です。
つながりのテーマと私たちの生活の意味づけは、今号全体に行き渡っています。 カプラが主張するように、つながり、関係性、相互依存性は生態学の基本的な概念です。 つながりと関係性と親密な関係はまた、宗教的経験の本質です。 ですので、小さな第一歩は、自然界における私たちの居場所を認識することから、その関係性の大切さとお互いの関係を有り難く思うことです。
もちろん、科学理論とのあまりにも明白なつながりを描くことには注意が必要です。私たちのほとんどが(正直者だとすると)、それを神秘的なものと融合した発想で理解することはまずできません。 カプラの考え方には、科学的批評家だけでなく、スピリチャルな意識のある支持者もいます。 しかし、「私たちは宇宙に属しています。この所属経験は、私たちの人生を根本的に意味のあるものにすることができます」と、彼は私たちがいつも感じてきたようなことに触れています。 おそらく、社会的でスピリチャルな環境活動家に染み込む情熱を説明するのはこの経験です。
このことは、今号のリサージェンスに寄稿した活動家や理想主義者の中には確かに当てはまる人がいます。 1980年代初頭から、ビアンカ・ジャガー (Bianca Jagger) は、ますます彼女の強力なエネルギーを人権に、そして最近では環境キャンペーンに注いでいます。 今号では、彼女はプラスチック廃棄物による海洋汚染の問題に注意を向けています。
新しい世代の活動家の3人の女性がジョアンナ・ブランデル (Joanna Blundell) の記事「人々を代表する」に登場します。 エミリー・ペン (Emily Penn) は海洋への情熱から、汚染に対する彼女のキャンペーンを知らせています。 サフィア・クレシ (Safia Qureshi) は、コーヒーカップとサヨナラするよう私たちの中毒と戦う決意をした若い起業家です。一方で、ハンナ・ステーンベルへン(Hannah Steenbergen)は、42エーカーの農場を基にするリトリートセンターの開発を支援しています。
また他のページでは、本誌は劇作家ジェナ・ワット (Jenna Wat) に(核兵器禁止キャンペーンに目を向けた)一人芝居の「ファスレーン (Faslane)」についてインタビューします。 ゼンビ・マッチ (Thembi Mutch) は、地元の沿岸地域社会と協力している環境運動家について、モザンビークから報告します。 そして、ヴィクトリア・マンスロープ (Victoria Manthorpe) は、気候変動の課題に対応するために自宅を設計した3人の建築家を紹介します。
私たちの芸術と書評のページも同様に熱狂的です。 単独で立っている巨石への訪問に関するミリアム・ダーリントン (Miriam Darlington) の短編小説は、巨石そのものと同じように魅力的です。クリスティン・トゥーメイ (Christine Toomey) は、よく生きる方法について、仏教徒と禁欲的な教えとのつながりを調べます。ケイト・ブリンコ (Kate Blincoe) は星の下で夜を過ごします。 そしてジニ・レッディ (Jini Reddy) は、民話と癒しとの間の魔法の関係を楽しみます。
この場を借りて、そう、悲しいことではありますが、今号では、持続可能でグリーンな財政のための活動家であり、リサージェンスの長年の友人であったテッサ・テナント (Tessa Tennant) の追悼があります。彼女は今年早くに亡くなり、彼女の生涯にわたる業績について受賞したほんの数週間後のことでした。 受賞演説でテッサが、彼女らしく明言したのは、成功に欠かせなかった要因は他者の支援。 一言で言えば、私たちみんなのつながりです。
「進歩にはチームワークが必要ですので、私だけの成果ではありません。」テッサは続けて「現状に挑戦することを恐れず、より良い世界をつくることに専念した多くの人々を認めてお祝いの言葉としたいです。」
グレッグ・ニール
編集長
Making Connections and Making Waves • Greg Neale
Relationship and interdependence are fundamental concepts of ecology
310: SepOct2018
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