環境活動家は世界環境デーに菜食主義ヘ挑戦

食肉産業が環境に与える影響は十分に立証されています。この問題に対する地球規模の解決策が必要とされる一方、流れを一変させるために人々が今すぐできる、本物かつ即時的で実質的な変化があります。ヴィーガン(卵や牛乳など動物性食品も取らない完全菜食主義者)になるのです。ジョージ・モンビオット (George Monbiot) らはヴィーガン協会 (Vegan Society) の「地球を救う食事 (Plate Up for the Planet)」の取り組みを支援する運動に公開書簡を送りました。

 私たちは壊れやすい環境のためのキャンペーンに生涯を捧げてきました。また、私たちはヴィーガンであり、動物由来のいかなる製品も使用しないことを選択してきました。

 こう言うと、私たちが独りよがりの自己満足の慈善家の極みだと思われるかもしれませんが、ヴィーガン協会は「地球を救う食事」キャンペーンの最新フェーズを開始しました。私たちはみなさんに講釈を垂れたり、みなさんを脅すために書いているのではありません。

 みなさんがランチを注文している時に、私たちがチッチッチと人差し指を横に振って否定したり、大きな舌打ちをしたりするわけではありません。むしろ私たちは、みなさんの理解、辛抱強さ、そして最終的には敬意を望んでいるのです。

良心に従う

 食べ物は私たちを一つにも、ばらばらにもします。食事や特別な機会を共有して私たちは一つになりますが、どの食べ物が一番か、何を食べることが倫理的に正しいかといったことに同意できないと不和をもたらします。

 ヴィーガンの評判が悪いのは知っています。私たちは厄介な頑固者です。どうして私たちは他の人たちのようにただ単にチーズサンドイッチを食べられないのでしょうか?

 私たちが単にチーズサンドイッチを食べられないのは、畜産の破壊的な影響を知っているからです。畜産は輸送機関よりも大きな、気候変動の要因となっています。畜産は貴重な生息環境を破壊しています。ここでも、そしてアマゾンでも。

 それは極めて非効率的な食べ物の選択です。100カロリーを家畜に与えて、人間が得るのはたった12カロリーです。ヴィーガンの食事では、食べ物による二酸化炭素排出量を最大50%カットし、土地使用を半分に減らします。私たち全員がヴィーガンを選択すれば、あと30億人の食料を賄うことができます。

 完全な菜食主義が環境にとって最良の「今すぐ用意できる」食事であることは、火を見るより明らかです。良心に従い、ただ流れに身を任せることはできません。これはあまりに重要です。

決して振り返らない

 私たちの不都合な統計をお許しください。みなさんに自家製のハマス(ひよこ豆のペースト)を食べさせようとする私たちの頑なな挑戦にご配慮ください。

 どうか私たちの選択が、困難を欲しているからでも、気付いてほしいからでもなく、完全な菜食主義が未来の世代のための唯一の道であるという深い信念から来ているのだということを尊重してほしいのです。

 私たちの惑星を気に掛ける人は、極端な手段としてではなく、大きな希望として完全な菜食主義になるときです。私たちの惑星を守るつもりなら、「食べる肉の量を減らす」よりも、はるかに大胆になる必要があります。

 7日間の「地球を救う食事」チャレンジに参加してください。二度と振り返ることはないかもしれません。

「地球を救う食事」キャンペーンの詳細は、以下でご覧ください:www.vegansociety.com/take-action/campaigns/plate-planet

筆者:ジョージ・モンビオット(George Monbiot)はイギリス有数の環境ジャーナリストで著作家。ケリー・マッカーシー(Kerry McCarthy)はブリストル・イーストの国会議員。デール・ビンス(Dale Vince)はエコトリシティの創業者。ジョナサン・バートリー(Jonathan Bartley)は緑の党の共同代表。これは、「地球を救う食事」チャレンジを支援するために、当初、ヴィーガン協会で公表された環境活動家への公開書簡です。


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Article - Environmentalists challenged to go vegan on World Environment Day • George Monbiot, Kerry McCarthy, Dale Vince & Jonathan Bartley

Making a real change, right now by joining the Plate Up for the Planet Campaign

309: Jul/Aug 2018

リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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