開発の問題

前を向くために、ブラジルは暴力の過去を受け入れなければならないとチチナ・シャバンテが書いている。

翻訳:舘林 愛

入植者が今日のブラジルの領土に到着した時、最初に被った危害は、当時の先住民族の女性たちに対するものでした。立ち直るために覚えておかなければならないことは、今日私たちがあるのは、多くの女性や少女たちがレイプされたためだということです。

宗教家リーダーのチコ・ザビエル(Chico Xavier)が言ったように、「私たちは過去を変えられませんが、未来は変えられます。今、私たちの行動を変えることで」。一般的にブラジル社会では、ブラジルの歴史を語る時に、負の部分をすべて隠そうとします。例えば、奴隷制については話したがりません。なぜ、奴隷制について話さなくてはならないのか?奴隷として囚われた人々が経験した暴力は、私たちの歴史の醜悪な部分であるのです。彼らは、先住民の女性たちが経験したレイプについて、今日でさえも続いているその経験について、語りたくないのです。私の見解では、ブラジルの歴史における、私たちの暴力と侵略の歴史についての否定論があるのです。

 ブラジルを変えることはこの歴史を受け入れることです。私たちはそれを受け入れなければなりません。そして、私たちは変えることが出来るのです。

 私たちは植民地化された過去を変えることは出来ません。しかし、いったい誰の知るところでしょう?より良い何かを試みて先住民に対する暴行や暴力のプロセスを減らすことが出来るかもしれません。

 気候危機はもうひとつの植民地化の形です。

ー 中略 ー

 私にとって、開発とは守られた領土を確保することを意味し、その領土とは私たちの生活を支えられる場所です。キレイな水がある領土であり、魚肉類の捕獲できる領土であり、森の茂る領土です。私たちは、自分たちのためだけではなく、自分たちの領土を維持し、守ろうとします。全ての人類にとって、全ての生物、動物またはそうでないものにとって、生活し生きるためには水やきれいな空気が必要なのです。

チチナ・シャバンテ(Tsitsina Xavante)はブラジルの、セラード・バイオーム(生物群系)のマットグロッソ州のシャバンテ族出身です。フェリペ・ビベロス(Felipe Viveros)が彼女の言葉をポルトガル語から翻訳しました。

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A Question of Development • Tsitsina Xavante

To look forward, Brazil has to accept its violent past

リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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