アマツバメの帰還

アンナ・フィーニー(Anna Feeney)は 1 羽の渡鳥の旅の地図を描くプロジェクトを共有します。

翻訳:馬場 汐梨

アマツバメは、屋根の周りを傾いて飛ぶ時の特徴的な鳴き声で、イギリスの多くの人々にとって愛すべき春のサインとなっていますが、冬はどこに行くのでしょうか?はい、それは少し複雑な物語で、短い答えとしてはアフリカのどこかですが、どこに、なぜ行くのかをまだ調べているところなのです。もう少し長い答えとしては、続きを読んてください。

 2010 年から 2016 年の間、英国鳥類学協会はイギリスを出た後、彼らがどこに行くのかを見るために、大人のアマツバメに小さなジオロケーター(移動経路を調査する装置)を取り付けました。(アマツバメは 50g 以下の重さなので、できるだけ小さくすべきなのです。)

 すべてのアマツバメが同じルートをたどるわけではありませんが、1 羽の旅路を追うことは彼らがどれほど勇猛果敢なのかを知らせてくれます。この特定されたアマツバメは 7 月 23 日にケンブリッジを発ち、アフリカの西岸のあたりまで飛び、8 月 17 日までにはコンゴ民主共和国(コンゴ)に辿り着きました。そしてコンゴに 12 月 9 日まで滞在し、アフリカの東海岸まで飛んでいきます。そこは 12 月の残りと 1 月のほとんどを過ごすところです。そして北に戻る旅をはじめ、春にケンブリッジに戻るこの時はサハラ砂漠を横断します。

 この情報で、何故アマツバメがアフリカに一旦着いてからそんなにたくさん移動するのかという疑問が湧いてきます。彼らは飛んでいる虫を追っているかもしれませんが、気候システムに対応し、虫を上に運んでくれる暖かい、乱気流のエリアを利用していることも知られています。

 私たちはアマツバメがこの時に陸に来るのかどうかもわかりません。彼らが夏の時期に巣を作ることはわかっていますが、彼らは飛びながら食べることも、交尾することも、寝ることですらできるのです。冬の間ずっと空中にいることも可能だということです。

(以下略)

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リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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