新しい時代を想像する力

新たに登場したポットキャストで語られるのは望む未来をどうやって創造するか。レイチェル・マーシュを刺激します。

翻訳:浅野 綾子

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From What If to What Next

(仮訳)『未来の想像』から『未来にむけて行動』へ

執筆およびポッドキャスト制作ロブ・ホピキンスwww.robhopkins.net

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 「今までになかった考え方をして、大胆に、そして現実にとらわれずに夢を心に描く(すべてを再構想する)時代があるとしたら、それはまさに今だ」ロブ・ホプキンスは自身の新しいポッドキャスト「From What If to What Next(仮訳:「『未来の想像』から『未来にむけて行動』へ)」のはじめにこう書いています。本当にその通りです。イギリスがロックダウンに入ってから 1 ヶ月した 2020 年の 4 月に開始されたホプキンスのポッドキャストは、その著書「From What Is to What If: Unleashing the Power of Imagination to Create the Future We Want(仮題:「『今起こっていること』から『未来の想像』へ:望む未来をつくるために想像力を解き放つ)」の続編です(317 号のホプキンスの記事「仮に」を参照)。新たな物語を語る力。すべての人たちにより良き生活をもたらす、斬新な解決策を生み出す力。その力が私たちの想像力にはあると世間にすでに認めさせているホプキンス。次の当然のステップとしてこのポッドキャストをはじめます。つまり、未来へ向けてどのように歩みを進めるのかを想像した後で、同じように重要なステップである、それを現実化する段階へと進んでいるのです。

 ホプキンスのパトレオン[クリエイターのファンがパトロンになれるプラットフォーム]から「もし…だったらどうなる?」という質問が投稿されて、ホプキンスはその答えを想像する最適なゲスト 2 名を探し出します。各回のオープニングは同じです。導入部がおわると、すべてのリスナーが未来を想像する時間へと誘われます。「リラックスして、目を閉じていただきたいと思います」とホプキンスがはじめます。「今から 10 年後の自分を想像してみてください。それまでの 10 年でやれることはすべてやり尽くした時点に来ています。ユートピアではありませんが、驚くような変わりよう、それも 2020 年にはまったく想像もできなかったような変化が起こっています…。」

 リスナーの心の中にある冷笑さがクラクションを鳴らすように動きはじめていれば、ホプキンスが誘う想像はたちまちできなくなります。さもなければ、イギリスや世界中で今まさに先駆けとなっている、もっとも刺激的で、実際に問題解決が可能な対策に耳を傾けることなく終わるでしょう。地域の食料生産をふたたびその地域内で行う取り組みの回では、私は喜びのあまり、洗濯物を干している最中にこぶしを宙に突き上げてしまいました。「食と農の活動家 (food and farming action-ist)」ディー・ウッズ (Dee Woods) を環境・食料・農村地域省大臣にしてくれる人はいないでしょうか。ウッズはロンドンの社会的弱者の立場に置かれている黒人や少数民族のコミュニティにオーガニックの食べものが届くように活動しています。率直に言って、素晴らしい才能の持ち主です。各回とも、自分で行動をとるために役立つ参考文献やアイデアについての情報が紹介されて終わります。

(以下略)

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リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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