言葉を発すること

ライターズレベルのリズ・ジャンセンが新しい運動を語る。

翻訳:舘林 愛

ランドアートは目新しいものではありません。先史時代から人類は岩や、海岸、山、そして考えうるあらゆる種類の風景に形跡を残してきました。最も長く存在する形跡は、人間の頭脳の進化を明らかにします。ペルーのナスカの地上絵などはとてつもなく巨大で、作った人たちが到達できないほどの高さからしか見ることができません。

 しかし「おい、トランプ大統領よ!気候変動は現実だ」という大統領機の滑走路の芝生に巧みに刈りとられた、イギリスのティーンエイジャーのメッセージはライターズレベルの目を捉えました。文学を環境のために役立てることを使命とするライター活動家として、私たちは考えさせられました。

 11月のCOP26(締約国会議)まであと数ヶ月の今、ライターズレベルの「ペイント・ザ・ランドプロジェクト(Paint the Land)」では、人気のある著名な作家と新進気鋭のヴィジュアルアーティストたちとともに、環境に関する強いメッセージの風景のグラフィティを作るためにチームを組んでいます。それは簡単な方法ですが、ライターズレベルが提携する環境団体に推奨しているのは、独自のものを作ることです。

 第一のステップとしては、気候と生態系における緊急事態要素を強調する、簡潔で説得力のある文書を作成すること。そして、クリエイティブチームは協働で、意義があると思われる都会、または田舎の場所を選びます。海岸線、茶色の大地、大きくて平らな屋上、木材、車道や鉄道脇の原っぱ、印象的な大自然のキャンバスを提供してくれるところであればどこでもかまいません。

 クリエイティブな行動とは、低木を植えるようなものであったり、あるいは落ちている枝や海藻、砂や岩などの自然の素材を使うものであるかもしれません。汚された場所では、予想外の素材がそのダメージを強調するかもしれませんし、それを変様させるかもしれません。しかし、いかなるアート作品もその生態系に害を及ぼさず、可能であれば、生態系を強調することが大切です。その画像は、作品の構成要素の簡単な説明や、インスピレーション、その作者とともにソーシャルメディアで「#PaintTheLand」のハッシュタグで拡散できます。

 ライターズレベルは、世界中に共鳴するメッセージの鼓動を刺激したいと望んでいます。今後数ヶ月間、私たちの地上絵についてより多くの情報を探してください。またご自身でどのように作成したら良いか、私たちのウェブサイトを参照ください。

www.writersrebel.com/act

リズ・ジェンセン(Liz Jensen )は小説家で、エクスティンクション・レベリオンのライターズレベル(XR Writers Rebel)の共同設立者。

リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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